ビートル物語

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昭和のカーラジオ——頑固親父の修理日記から

僕のビートルについていたカーラジオもちろん、見るからにそのカーラジオは純正品なんかじゃなかった。前のオーナーが、なんとか工夫してつけたものだ。黒い鉄板で、わりと強引に固定されていて、「まあ、これでいいんじゃない?」っていう雰囲気の取り付け方...
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4.ビートル、僕のもとへ

LINEに届いた一通のメッセージ2018年2月23日の夜、LINEにメッセージが届いた。「これから東京に向かいます」いよいよ、ビートルがやってくるついに、ビートルがやってくる。3年も探し続けて、仙台でようやく見つけた車だった。何度も写真を見...
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3.ビートルの再生が始まった

ビートルの再生が始まったビートルの再生が始まり、しばらくして、店から連絡がきた。「パーツの手配が済みました。仙台の専門店とも話がついています。進捗はそのつどご報告します。」いよいよ、あのビートルの再生が動き出した。担当の方は、こまめにLIN...
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2.ビートルに決めた日

2017年の暮れ、仙台で見つけた一台のビートル。その続きの話を、もう少しだけ。これは、ビートルを仙台で見つけたときの投稿心は決まっていたあの匂いにノックアウトされてからというもの、僕の心はほとんど決まっていた。白く、スチールのダッシュボード...
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1.ビートルの匂い、仙台の中古車店

東京では、公共交通機関が網の目のように張り巡らされていて、車を持たなくても、何ひとつ困ることはない。でも、気がつけば僕も50代の真ん中あたり。あるとき、ふと思った。「一度くらい、自分の車ってやつを持ってみたいな」って。──それが、空冷ビート...