空冷ビートルスタンダード 徹底したコスト削減

1972年式タイプ1カタログより

僕が乗っているビートルは高年式のスタンダードモデル。最近、ひとつ不思議に思うことがありました。

それは、あの三角窓

僕のビートルは鈍い銀色で、ところどころサビがあり、鉄にペイントされたものです。

でも、友人が乗っているモデルは、スタンダードではない上級モデル、ピカピカのステンレス製です。

鉄&ペイント三角窓

「なんでわざわざ2種類も作ってるんだろう?」

ステンレスの方が錆びにくくて丈夫なのに、僕のビートルはペイントされた鉄。コストがかかりそうな気がするのに、なぜ安価なスタンダード用を別に作っていたのか、ずっと疑問でした。


コスト削減の裏にある「哲学」

1974年モデル1200cc スタンダード

1200ccスタンダード/1974年式タイプ1カタログより

フォルクスワーゲンは、昔はより多くの人に車を届けることを目指していました。「国民車」です。

そのためには、徹底したコスト削減したモデル、安価なスタンダードの存在が必須だったのかもしれません。

  • ステンレス vs ペイント: ステンレスは高価で加工も難しい。でも、ペイントされた鉄は安価で、加工も簡単。
  • メッキ vs 黒: バンパーも同様。メッキ加工には手間とお金がかかりますが、シンプルな黒いバンパーならコストを抑えられる。
  • 実はシートだって、スタンダードだけ安価なものになっている。
  • モールは最低限しかついてない

スタンダードモデルは、「とにかく安く、車を所有したい」という人々のために、徹底的にコストダウンされていたのだと思います。


愛すべきスタンダードモデル

このスタンダード、はるか昔は安物イメージでした。

でも今は無駄なものはないシンプルさがとっても、自分好みです。

かえって旧車らしい魅力になっています。

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