懐かしそうに話しかけてくる人
たとえば、駐車場で降りたとたんに、
「昔、これ乗ってたんだよ」と懐かしそうに話しかけてくる人がいる。
多くは、50代半ば以上の方々。
「当時いくらで買ったんだ。」と懐かしそうに話す人もいる。
以前、日産の修理工場に寄ったときには、整備士のおじさんに「懐かしいなあ」と声をかけられた。治らなかったけど。
なかには、車種まで聞いてくる人もいる。
「これ、マルサン注)?」と聞かれて──
「いえいえ、マルサンみたいな高級車じゃないんです。1200のスタンダードです」なんて会話もあった。
すると、「でも綺麗だね。レストアしたの?」と、さらに話が続いていく。
あの頃を知る人たちには、やっぱり特別なクルマなんだなと思う。
旅行者からは、“サムアップ”
海外からの旅行者には、よく“サムアップ”される。
信号待ちしていると、ニコニコしながら親指を立ててくれる。

こちらも、親指を立ててサムアップで返す。
言葉はいらない、なんだか嬉しい瞬間だ。
ときどき、子どもにじーっと見つめられることもある。
あれはあれで、ちょっと照れる。
空冷ビートル、年代による楽しみ方
空冷ビートルに乗っている人たちを見ていると、
若い人は、派手にカスタムして楽しんでいることが多い。
反対に、私と同じくらいの年齢の人たちは、ノーマルのまま、当時の雰囲気を大事にしている感じだ。

あえて手を加えず、じっくりと乗る。それもまた、ひとつの楽しみ方だと思う。
もちろん、自分としては「変なクルマに乗ってるつもりはまったくない」。
でも、こうやって声をかけられるたびに、
このクルマが“特別な存在”なんだな、とあらためて思う。
空冷ビートルは、不便も受け入れられる車
正直、不便なところもある。
僕の空冷ビートルは、クーラーはないし、エンジン音も大きい。

夏は暑くて冬は寒い。スピードだって出ない。
それでも、このクルマには代えがたいものがある。
だから、手放す気にはならない。
面倒くさいけど、愛着がある。
マルサン注)1303と言って、エアコンも付いていて、荷物もたくさん乗るグレードの高い空冷ワーゲン

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