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Topdon BT100の特徴

エンジン始動用バッテリー、実際にエンジンがかからなくなって初めて交換に気づくケースが多いです。
そこで今回は、バッテリー専用テスター「Topdon BT100」を使って、アドレスV125のバッテリーを実際に測定します。
ほぼ3年間使っているバッテリー。 エンジンはスロットルを回さないとかからないので、劣化が進んでいるのかな?とは思ってました。
今回測定してみてこのテスターで(今回のバイク用小容量バッテリーに限る)信頼できるデータは「エンジン始動時の電圧降下」だけでした。
理由を、測定結果とともに順を追って説明します。
今回測定した3年使用したバッテリーです。

バッテリー専用テスター 「Topdon BT100」

特徴
- 5000円前後と手頃な価格(プロ用は10万近い)
- AMAZON評価は⭐️4.2 月に2000個売れている、
- CCA値・内部抵抗・電圧・SOHなどを測定可能
プロ用機器と比べると精度に限界はありますが、使い方を正しく理解すれば交換時期の目安として十分実用的です。
テスターを使う前に知っておくこと(バイク用)
テスターの設定画面にはいくつか選択肢があります。バイク用は選び方が決まっているので確認しておきましょう
① バッテリータイプ:「AGM Flat Plate」を選ぶ

設定画面でバッテリータイプを聞かれたら「AGM Flat Plate」を選びます。
なぜバイクはAGMなの?
バイクは傾く乗り物なので、液漏れしない構造が必須です。
AGMはスポンジ状のガラスマットに電解液を染み込ませた構造で、横倒しでも液漏れせず振動にも強いため、バイク用バッテリーのスタンダードになっています。
② 規格:「CCA」を選ぶ

規格の選択画面には「EN」「JIS」「SAE」「CCA」などが並んでいますが、バイク用は「CCA」を選びます。
EN・JIS・SAEはおもに自動車用バッテリーの規格です。バイク用バッテリーはこれらの規格で検査されていないためです。
バッテリーに記載のある、SAE: 「このパーツの材質はSAEが定めたルールで表示しています」ということであって、バッテリーの規格とは違います。
③ CCA値の入力:バイクはひと手間必要
CCAを選ぶと、基準となるCCA値を手入力する画面が出ます。この数字はバッテリーごとに違うので、自分のバッテリーに合った値を調べて入力します。
| バッテリーの種類 | CCA値の調べ方 |
| メーカー品(ユアサ等) | 本体ラベルまたは仕様書にCCA値の記載あり → そのまま入力 |
| ノーブランド品 | 記載なし → 同型番のメーカー品のCCA値をネットで調べて参考入力 |
今回のバッテリーはCCA値はメーカーに聞くと90Aでしたが、テスターは100A以下の入力ができないため100Aを入力しました。
④ 内部抵抗の基準:バイクは車と違う

テスター結果に内部抵抗という数値が表示されます。ここで注意が必要です。
車のバッテリーでは内部抵抗が15mΩを超えたら交換とよく言われます。
しかしバイク用のこの小型バッテリーでは、新品(同じバッテリーを買って測りました)15mΩでした。
車の基準をそのままバイクに当てはめることはできません。
| 今回の測定バッテリーの内部抵抗 新品時:15mΩ → 劣化後:22.55mΩ(約1.5倍に増加) ※ 車の15mΩ超えで交換の基準では、このバッテリーの新品時ですら交換対象になってしまう |
バッテリーのCCA値が高ければ高いほど、内部抵抗値は低くなるという相関関係があります。
参考: https://www.rjbatt.com.au/media/yk0b2qja/besa-12pm-user-manual-pm1504-delkor.pdf

つまり内部抵抗の数値だけでは、バイク用バッテリーの状態は判断できません。
明確な交換基準はメーカーからも示されておらず、他の測定データと合わせて総合的に判断するしかないのが現状です。
測定結果と読み方

| 項目 | 測定値 | 評価・補足 |
| SOH(健康状態) | 100% | ❓️ 実態を反映していない可能性あり |
| SOC(充電残量) | 48% | ❓️ 充電後、半日で48%低下は早すぎる |
| 電圧 | 12.29V | ❌️ 正常値12.4Vを下回る |
| CCA | 133A | ❓️ 参考値100A→133A 新品同様なはずない! |
| 内部抵抗 | 22.55mΩ | ❓️ 新品15mΩ→1.5倍に増加。容量が小さいバイク用は数値単体での判断が難しい |
| 始動時電圧 | 9.05V | ❌️ 正常値9.6Vを下回る → 交換時期 |
なぜ健康(SOH)が「100%」は当てにならないのか
テスターは健康(SOH)を100%と表示しましたが、他の測定データとは明らかに矛盾しています。
この数字だけからも判断することはできないのです。
唯一信頼できたデータ:始動時の電圧降下

| エンジン始動時の電圧:9.05V → 正常値 9.6V を下回る → このバッテリーは交換時期! |
始動時電圧テストは、エンジンをかける瞬間にバッテリーがどれだけ電圧を維持できるかを測定します。
この瞬間が最も大電流が流れるため、バッテリーの実力がそのまま数値に出ます。
9.6V以上 → 正常
9.6V未満 → 交換を検討する時期
9.05Vという結果は明らかに基準を下回っており、他のデータと一致した唯一の信頼できる指標でした。
実際、新しいバッテリーに交換したところ、エンジンがサクッとかかるようになりました。
まとめ:BT100の総評

今回、Topdon BT100を使って、バイク用バッテリーの測定に限って以下のことがわかりました。(自動車用バッテリーは別に検証が必要)
- SOH(健康状態)表示は必ずしも実態を反映しない
- CCA・内部抵抗・SOCは参考程度。複数データを組み合わせて見る必要がある
- 始動時の電圧降下テストが最も信頼できるデータ(通常のテスターでは測定できません)
容量が小さいバッテリーは少しの負荷でも電圧が大きく変動することが精度を低めているのかもしれません。
高価な業務用テスターと比べると精度に限界はあります。
しかし「始動時電圧テスト」を正しく活用し、他のデーターと複合的に判断することにより、交換時期がわかるテスターとして十分機能します。
5,000円台で買えて日本語表示対応、使い方を理解した上で使えばコスパは高い製品です。
附録【動画】バッテリーテスター使い方
日本語設定から、基本的な測定
エンジン始動時の電圧と、オルタネータ発電に関する測定


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