耐ガソリン接着剤 J-Bウェルド

はじめに:原因不明のガソリン臭

空冷ビートルを手に入れた時から、車内に充満するひどいガソリン臭に悩まされていました。

最初は、燃料ホースの交換やキャップのガスケット交換など、考えられる対策をひと通り試してみました。

しかし、どれも効果なし。

ある日、給油中にふと給油口を覗き込んだ時、ついに真犯人を発見しました。

燃料キャップをねじ込む金属部分に小さな穴が開いていたのです。

燃料キャップをねじ込むところに穴が空いている。
燃料キャップをねじ込むところに穴が空いていました。

走行中のカーブで燃料が傾くたびに、この穴からガソリンが漏れ出していたというわけです。

交換パーツがない

ホースやキャップなどの消耗品は市場に出回っているものの、この給油口パーツだけは入手不可能でした。

ワーゲン専門店のサイトにもありません。

そこで、耐ガソリン接着剤 J-Bウェルドによる穴埋め修理を検討することにしました。

耐ガソリン接着剤 J-Bウェルド(J-B Weld)

なぜJ-Bウェルドを選んだのか

ガソリンに耐性のある接着剤を探し回った結果、「耐ガソリン」と明記されていたのはJ-Bウェルド(J-B Weld)だけでした。

J-Bウェルドの特徴

  • 2液混合型エポキシ系接着剤
  • 耐水・耐油・耐酸性に優れる
  • 硬化後は鉄のような硬度を実現
  • ガソリンタンクやシリンダーヘッドの補修にも使用可能

ただし、ネットレビューには「ガソリンタンクに使ったが剥がれた」という声も。これは下地処理がしっかりしてなかったからだと思います。

J-B オートウエルド
J-B オートウエルド(AW-20Z)

メーカーに直接問い合わせ

問い合わせ内容

「J-Bウェルドを給油口にあいた穴(写真添付しました)の補修に使いたいのです。この部分に使っても問題ないですか?」

メーカーからの回答(要約)

J-Bウェルドは耐ガソリン接着剤ですが、ガソリンタンクやホースは圧力がかかるため、単純な穴埋めだけでは危険です。

参考として、海外サーキットでの修理例をご紹介します:

  1. 油抜き
  2. 足付け(サンドペーパーによる下地処理)
  3. 穴をV字カット
  4. ハンダ付け
  5. J-Bウェルド肉盛り・乾燥
  6. アルミテープ補強(J-Bウェルドを両面に塗布し、穴周辺を完全に覆って硬化)

※これは参考例であり、お客様への推奨ではありません。下地処理の状況、仕上げなどが不良である場合とても危険です。

プロフェッショナルなアドバイスに感謝しつつ、自己責任で修理を決行することにしました。

J-Bウェルドで穴を塞ぐ

私の技術では、ハンダ付けでの穴埋めができないので、代替案としてJ-Bウェルドのパテを使いました。

  1. 足付け。
    サンドペーパーで穴の周辺の足付けをしました。
  2. パテで穴を埋める。
    J-Bウェルドスティールステックでしっかりと穴を埋めました。
  3. パテで埋めた上にアルミ板を貼り付ける。
    穴のより一回り大きいアルミ板をJ-Bウェルドで接着しました。
  4. J-Bウェルドを塗ったアルミテープを巻く。
    最後に、アルミテープをホースに巻き付けました。

5年たっても

ガソリンの漏れはありません。J-Bウェルド変色すらしていません。

穴をいめている。J-Bウェルドステック。
穴をいめている。J-Bウェルドステック。

実際、私も様々な修理でJ-Bウェルドを愛用していますが、一度も期待を裏切られたことはありません。

いろいろ使ってます。使いすぎて、今はこんな感じです。

JBウエルド、使い倒しています。
僕のJ-Bウェルド

注)もし購入される場合は、レシートの保管をお勧めします。万が一JJ-Bウェルドが固まって使用不能になった場合でも、25年保証で交換してくれるそうです。

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