はじめに:原因不明のガソリン臭
空冷ビートルを手に入れた時から、車内に充満するひどいガソリン臭に悩まされていました。
最初は、燃料ホースの交換やキャップのガスケット交換など、考えられる対策をひと通り試してみました。
しかし、どれも効果なし。
ある日、給油中にふと給油口を覗き込んだ時、ついに真犯人を発見しました。
燃料キャップをねじ込む金属部分に小さな穴が開いていたのです。

走行中のカーブで燃料が傾くたびに、この穴からガソリンが漏れ出していたというわけです。
交換パーツがない
ホースやキャップなどの消耗品は市場に出回っているものの、この給油口パーツだけは入手不可能でした。
ワーゲン専門店のサイトにもありません。
そこで、耐ガソリン接着剤 J-Bウェルドによる穴埋め修理を検討することにしました。
耐ガソリン接着剤 J-Bウェルド(J-B Weld)
なぜJ-Bウェルドを選んだのか
ガソリンに耐性のある接着剤を探し回った結果、「耐ガソリン」と明記されていたのはJ-Bウェルド(J-B Weld)だけでした。
J-Bウェルドの特徴
- 2液混合型エポキシ系接着剤
- 耐水・耐油・耐酸性に優れる
- 硬化後は鉄のような硬度を実現
- ガソリンタンクやシリンダーヘッドの補修にも使用可能
ただし、ネットレビューには「ガソリンタンクに使ったが剥がれた」という声も。これは下地処理がしっかりしてなかったからだと思います。

メーカーに直接問い合わせ
問い合わせ内容
「J-Bウェルドを給油口にあいた穴(写真添付しました)の補修に使いたいのです。この部分に使っても問題ないですか?」
メーカーからの回答(要約)
J-Bウェルドは耐ガソリン接着剤ですが、ガソリンタンクやホースは圧力がかかるため、単純な穴埋めだけでは危険です。
参考として、海外サーキットでの修理例をご紹介します:
- 油抜き
- 足付け(サンドペーパーによる下地処理)
- 穴をV字カット
- ハンダ付け
- J-Bウェルド肉盛り・乾燥
- アルミテープ補強(J-Bウェルドを両面に塗布し、穴周辺を完全に覆って硬化)
※これは参考例であり、お客様への推奨ではありません。下地処理の状況、仕上げなどが不良である場合とても危険です。
プロフェッショナルなアドバイスに感謝しつつ、自己責任で修理を決行することにしました。
J-Bウェルドで穴を塞ぐ
私の技術では、ハンダ付けでの穴埋めができないので、代替案としてJ-Bウェルドのパテを使いました。
- 足付け。
サンドペーパーで穴の周辺の足付けをしました。 - パテで穴を埋める。
J-Bウェルドスティールステックでしっかりと穴を埋めました。 - パテで埋めた上にアルミ板を貼り付ける。
穴のより一回り大きいアルミ板をJ-Bウェルドで接着しました。 - J-Bウェルドを塗ったアルミテープを巻く。
最後に、アルミテープをホースに巻き付けました。
5年たっても
ガソリンの漏れはありません。J-Bウェルド変色すらしていません。

実際、私も様々な修理でJ-Bウェルドを愛用していますが、一度も期待を裏切られたことはありません。
いろいろ使ってます。使いすぎて、今はこんな感じです。

注)もし購入される場合は、レシートの保管をお勧めします。万が一JJ-Bウェルドが固まって使用不能になった場合でも、25年保証で交換してくれるそうです。
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